マヤのマット・シンボル

マヤ文明には、マット・シンボルと言われる縄を編んだような形が、呪力をもった神聖なシルシとして、
崇められていたようです。日本の注連縄(しめなわ)や幣(しで)に近似した造形が見られ、非常に興味深い。

コパン遺跡で、注目させられた幣(しで)や注連縄(しめなわ)に似た刻印がある石。階段につかわれていたようです。
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ベルトのパックルに、マット・シンボルが、ティカル遺跡のステラ(石碑)

注連縄がまかれており、犠牲の儀式がおこなわれた石。上から血が流れる溝が刻まれている。コパン遺跡にて

ステラの前に置かれたアルターの側面に、縄で編んだマットシンボルが認められる。ティカル遺跡にて。
     マット・シンボルのバリエーション



これらの注連縄(しめなわ)や幣(しで)に近似した形には、私の初期の作品(CROSS WORKや
GRADUATIONのシリーズ)では、触発させられ、注目していた造形であり、
このユカタン半島のマヤの遺跡で散見させられる出会いには驚愕している。
参照;原健ホームページ http://www.takeshihara.com/

手の上の器の側面に…

両耳の上や前掛けに…  コパン遺跡グランプラザに建つステラ(石碑)

右の人物の腕や足など、多くのマット・シンボルが…
図版は、Francis Robicsek著「A Study in MAYA Art and History;The MAT SYMBOL」より転載