2013-01-01から1年間の記事一覧

本阿弥光悦・桃山の古典

本阿弥光悦の携わった名品が、なんと150点が揃うという恍惚の展覧会。 私には琳派の創始者で原点でもあり、宗達との接点を探れる稀にみる至福の鑑賞で 二日続けて五島美術館に出向く。 光悦の描いたものとされる数少ない扇面 中箱書きには宗達筆とあるが、近…

野見山暁冶展

尾道市立美術館「消えないもの・野見山暁冶展」 ステンドグラスのための大型下絵(油彩キャンバス)が数点と近作、オブジェなど、 色彩や筆触が縦横無尽に横溢して、はなはだ触発される。 かって、ご一緒した「アートの尾ひれ」展のオブジェなども多数披露され…

桃山陶-多治見市美濃焼ミュージアム

「た禰さんからの贈り物」 故・加藤た禰は、膨大な桃山陶を「電燈所 た禰コレクション」として寄贈した人物で、 その郷土愛から収集した 黄瀬戸、瀬戸黒、志野、織部など美濃の名陶をたずねる。 黒織部茶碗 三角文と格子文、内面に吊るし柿文。 外側には、大…

朱漆「根来」展・MIHO MUSEUM

朱漆「根来」中世に咲いた華 展(会期9月1日〜12月15日)を観る。 強靭で洗練された素(木)地。そして、日本古来よりの朱漆の塗法による光彩は ペインテングそのものの究極の一面をみせていると思われてならない。そして、 縄文より愛でられてきた祭祀性をもつ…

MIHO MUSEUその1−江戸絵画の奇跡 展

ファインバーグ・コレクション展「江戸絵画の奇跡」を甲賀市の山中にあるMIHO MUSEUMでみる。 俵屋宗達「虎図」・葛蛇玉「鯉図」など期待どおりの素晴らしさに凝視と詠嘆。 設計は、ルーブル美術館のガラス・ピラミッドで知られる建築家I.M.ペイ。 床、壁と…

蓮・伊賀慶明寺

初夏には蓮の開花に立ち会いたくなる。約300種をほこる伊賀の慶明寺を訪れた。 双頭蓮とよばれるダブルの蕾をもつ蓮に出会い、めずらしく貴重とのこと。 名は「仏足」と標記されている。 おとなしく撮影に応じてくれたトノサマガエル。しらべると、どうも純…

原健の版画・福岡市美術館

福岡市美術館 常設展近現代美術の小作品室(2階常設展示)にて 2013年4月9日〜5月12日 初期の1968年制作作品から1986年までの代表作品18点が展示されています。 それぞれ、私の記念的なエポック作品が、対とともに時代順にならび感慨ある展示となっていまし…

タイ・史跡アユタヤ

バンコクの北にある、かって繁栄をきわめたアユタヤ王朝の地を訪れた。 アユタヤ王朝は1350年〜1767年にはビルマ軍の侵攻により陥落させられる。、 衰退や攻撃により廃墟となった多くの遺跡群は世界遺産に登録されている。 Wat Phra Sri Samphet アユタヤ王…

タイ・バンコク Wat(寺院)巡り

タイのバンコク・アユタヤに弾丸トラベル 3/22〜25 Wat Arun チャオプラヤー川西岸の巨大仏塔(高さ75m) Wat Arun Wat Arun 三島由紀夫の小説「暁の寺」に、この塔は「すこぶる急な階段の蹴込も隙間なく花紋でうめられ、 それぞれの層を浮き彫りの人面鳥が支…

タイ・バンコク国立博物館

念願であったBangkok National Museumを訪れ、各時代・様式の神像や仏像に触れ数時間を過ごす。 特にドヴァ―ラヴァティ様式(6〜11世紀)の野性的な優しさとユニークな仏像はやはり白眉であった。 魅惑的な表情が素晴らしい。バーン・ファイ出のブロンズ像 ド…

黒漆の瓶子

特別展「日本の漆」 日本民芸館 1/10〜3/25 ポスターになっている室町期の瓶子、特に黒漆には強い関心を持っており 出合わねばと日本民芸館を訪れる(2月23日)。 瓶子(漆絵柏紋) 室町時代 高30.0cm 日本民芸館 蔵 柏は、神社で尊重され(柏手など)、これは六…

弥生の絵心・絵画土器の出土

岐阜県大垣市昼飯町「東町田遺跡」から出土。胴24cmX高さ25cm 弥生から古墳時代とみられ、墓の周囲の溝から見つかったことから葬送の儀礼に使用されたとみられる。 興味深い「癖邪視文(へきじゃしもん)」 口のへりの内側で両手を挙げている人物は呪術師とみ…

静嘉堂美術館その3 揺れる網干し文様 銘・うたたね

揺れる網干し文様 織部の魅惑的な文様を発見し凝視させられる。「うたたね」の銘にも魅惑的で引き付けられる! 黒織部茶碗 銘「うたたね」17世紀・桃山時代 9,7x10,4cm 漆黒の黒釉を掛け外してできた三角の窓に鉄絵文様(鬼板と呼ばれる鉄絵具)を施し、長石釉…

静嘉堂文庫美術館その1 曜変天目・油滴天目

世界に3点しかなく、最も美しいと言われる奇跡の茶碗ー曜変天目を観る。静嘉堂文庫創立120周年美術館開館20周年記念・受け継がれる東洋の至宝・茶道具の美 世田谷・二子玉川の近く、英国式建築の静嘉堂文庫と美術館前。円形の池をとりまく車寄せが優雅。 大…

静嘉堂美術館その2 付藻(つくも)茄子と松本茄子(紹鴎茄子)

静嘉堂美術館にて、念願の加茂なすの形が印象的で、天下人の垂涎であった「茄子茶入」に出会う。 織田信長―豊臣秀吉―徳川家康に愛でられた「付藻(つくも)茄子]と「松本茄子」は、大阪夏の陣(1615年)で 大阪城とともに消失したかにみられた。しかし徳川家康…

花の窟神社・御綱かけ神事

紀伊・熊野にある、岩窟を祀り、長い縄による綱かけ神事で知られる花の窟(いわや)神社を訪れる。 イザナミノミコトを祀る御陵であり、日本書記にも書かれている巨岩・磐座信仰の拝所であり社殿はない。 目前には、七里御浜と熊野灘がひろがる雄大なロケーシ…

野々村仁清・水玉透鉢と牡丹雪

畠山美術館(東京・白金台)の25年冬季展(仁清・乾山・光琳)1月19日〜3月20日 水玉透鉢 [野々村仁清・江戸17世紀」が、柔らかい自然光のもとで展示されておりありがたい。、 口縁は五弁からなる輪花鉢の形状なのだが、牡丹雪がゆっくりと降りそそぐ風情とは…

G,Richter & Y, Kusama 新作展

Richterと草間彌生の新作展をみる。 G,Richter.Strip Painting and Glass Panels.2012 WAKO WORKS OF ART 草間彌生・新作絵画Ⅱ OTA FINE ARTS

上賀茂神社・立砂と勧請吊

京都にて、最も古いとされる賀茂別雷神社(上賀茂神社)に初詣。 桜門と玉橋。松がとれた10日、天候がすぐれないせいか境内は静か。 立砂(たちずな)・ご神体である神山を象徴して神の依代となっており、鬼門にまく清めの砂や塩の起源とされる。 右の高く白い…