美術・日本
特別展「日本の漆」 日本民芸館 1/10〜3/25 ポスターになっている室町期の瓶子、特に黒漆には強い関心を持っており 出合わねばと日本民芸館を訪れる(2月23日)。 瓶子(漆絵柏紋) 室町時代 高30.0cm 日本民芸館 蔵 柏は、神社で尊重され(柏手など)、これは六…
岐阜県大垣市昼飯町「東町田遺跡」から出土。胴24cmX高さ25cm 弥生から古墳時代とみられ、墓の周囲の溝から見つかったことから葬送の儀礼に使用されたとみられる。 興味深い「癖邪視文(へきじゃしもん)」 口のへりの内側で両手を挙げている人物は呪術師とみ…
朱漆を愛する者にとっては、思いがけない根来瓶子が身近に…… 黒漆の地に朱漆の上塗りをほどこした根来塗りで、経年による黒地があらわれ滋味とされている。 背景に原健作品「HT-0509」2005年制作油彩を配し、根来塗り角切折敷(盆)にのせてみました。 この瓶…
酒を入れた神饌の器ですが、この肩から胴、そして基台部への、ふくらみある曲線の素晴らしさ。 黒漆の上に朱漆を施した「根来瓶子」が知られるが、これは、それより時代は古いとされる黒漆瓶子で、 朱漆で松がのびやかに描かれている。サイズは、高31,5 x 胴…
「鏡面美人図(ほおずき)」と双璧をなす、立ち姿や鏡に写る顔をしとめる北斎の肉筆浮世絵「夏の朝・鏡見美人図」 チリチリと赤い絞り襦袢の袖から立ち上がる白い右腕の位置や形が絶妙で艶めかしい。 そして、リズミカルなかんざしの直線によるこの構図には感…
前回のブログ・雛人形の艶やかに開けた唇を見て、葛飾北斎の肉筆浮世絵「鏡面美人図」を思い出した。 ホオズキを口にくわえた興味深い仕草と造形だ。お歯黒の歯、そして下唇が緑色なのは、 高価な紅を厚く重ねると、玉虫色に輝き、光によって緑色に見え、「…
右上が欠損して、自由に泳ぎまわれるとされ、愛用した、こだわりの朱文氷形印 氷の形とも、亀甲や花にも、綿菓子にも見える愛らしい落款で、芦雪のお気に入り度が想像できる。 左上は、銅製で、朱肉との相性は良くないらしいが、新し物好きなんだヤハリ。 芦…
「芦雪―奇は新なり」展を、信楽の地・MIHO MUSEUMに訪ねる。 香港の中国銀行ビルには見とれた建築家I.M.ペイ(イオ・ミン・ペイ)氏の設計。 ルーブルのピラミッドに共通するコンストラクション、そして、トラバーチンがミゴト 意外にも、若い人達が多く、「カワ…
六曲屏風「日月(じつげつ)山水図屏風]を、畳の上に正座をして観たい、そして 収蔵されている金剛寺も訪ねたいと、1年に2日のみの特別拝観日、5月5日にでかける。 ちなみに、もう1日は、11月3日。 (拝観写真は場外から望遠で撮影) 金剛寺HP http://amanos…
八ヶ岳の南麗に点在する縄文銀座とよばれる遺跡を訪れる。 新たな出土品により、縄文のイメージを覆えさせられる土偶や土器の異相の数々や 一万年におよぶ縄文期の特異な造形に、あらてめて驚かされる。 そして、出土した土地や大地ならではの臨場感が…。 ht…
名古屋ボストン美術館 5万点にのぼる、貴重な浮世絵コレクションで知られるボストン美術館の名品から、 清長の優品38点。歌麿の優品56点。写楽21点など約140点が展覧されている。 鮮やかな発色が保たれ、錦絵と呼ぶに相応しい黄金時代の作品が競演…
俵屋宗達・扇面貼交屏風六曲一双・出光美術館蔵から 朝顔扇面図のたらし込みによるムラ雲を、パラパラと開く扇にして確認したいと試作。 やはり、順次展開するたらし込みの帯には、扇のもつ造形の妙味を堪能させられる。 この扇面図には、折目は認められず、…
宗達にも朝顔図があったはずと探してみました。 俵屋宗達・扇面貼交屏風(六曲一双・出光美術館蔵)部分 この見ごたえある屏風には、二十の扇面が散らして貼り付けられているが、 朝顔図の左上には、花弁が8枚の、泰山木らしき花の扇面があり驚かされる。 この…
光琳筆とされる香包(こうつづみ)3点も、折り目跡にそって作成してみました。 香道の世界・香を聞く席では、いっさい、匂いのする生花は禁じ、静かな光のもと、 掌のひらの上で、上下右左と順次広げられる香包は、絹地に金箔・箔押しされており、 輝き煌め…
この夏、朝顔の美に惚れ直させられ、日本の朝顔を愛でる感性を再認識しましたが、 光琳のなかなか秀逸な香包の朝顔図。残念ながら海外でのコレクションですね! しかし、宗達の移り香がプンプン。 香包(こうつづみ)は、香木を包むためのパッケージであり、包…
やはり、魚屋北渓(ととやほっけい)に、貝を写した優品があり、 一昨年の「写楽・幻の肉筆画―ギリシャに眠る日本美術―マノスコレクションより」で 写楽の魅惑的で繊細すぎる肉筆に固唾をのみ、そして、 北渓の小さな狂歌摺物「貝つくし」にも、見惚れたのを思…