上賀茂神社・立砂と勧請吊

京都にて、最も古いとされる賀茂別雷神社(上賀茂神社)に初詣。

桜門と玉橋。松がとれた10日、天候がすぐれないせいか境内は静か。


立砂(たちずな)・ご神体である神山を象徴して神の依代となっており、鬼門にまく清めの砂や塩の起源とされる。


右の高く白い円錐形は、おみくじの紙片が結ばれて増殖しており、正月ならではですが、
その造形は、やはり意味があるようで、凝視させられる。

立砂の頂きに松の葉が立ててある。左は3葉、右は2葉の松の葉を用いる。
3葉と2葉を用いるのは、陰陽道に基づき、奇数と偶数が合わさることで、神の出現を願うとのこと。
境内には3葉の松の木がある。

これは勧請縄とか勧請吊(かんじょうづり)と呼ばれる吊るし飾りではないかな!
太い注連縄に細い縄を垂らし、その穂先にハナと呼ばれる樒(しきみ)や榊がつけられることが多い。
この「勧請吊」とは、その場所に神仏を勧請するもので、神聖な場を示し悪霊が入らないように願い吊るす。
また村の出入り口に吊るされることにより境界を示し、悪疫や災忌の侵入を防ぐ「ミチキリ」とも呼ばれるものと同じで、
ここで出会えるとは、この時期のみの行事やならわしであり感激、やはり「いにしえの神社」だ。

葵祭(あおいまつり)にあたり、宮司岩上に蹲踞し勅使に返祝詞(かえしのりと)を申す。
初神道の形をよく保存し貴重なものである。と記されている。