母たちの神・比嘉康雄展


かなりの眼力で、にらみをきかすシーサー(獅子・シーシー)
軟弱なシーサーが多いなか、こうでなくては!

沖縄・那覇に6日ほど滞在する。   県立美術館では、かって求めた写真集の
写真家・比嘉康雄の没後10年を記念した展覧会が開催されていた。
最も注目し、気になっていた写真家であり、やはり、琉球弧の祭祀空間や二ライカナイ
(ニラーハラー)
の世界には、尽きない興味とともに堪能し時間を忘れさせられた。
しかし、61歳で世を去っておられたとは…。



転載;「母たちの神・比嘉康雄展」リーフレットより複写

会場の構成は、 神迎え(かみんけー)。 神崇め(かみあがみ)。 神女(かみんちゅ)。
神願い(かみにがい)。 神遊び(かみあしび)。 神送り(かみうくい)。
'97年、13年ほど前に、久高島を訪問する時、馬天港の待合室の本棚に、比嘉康雄
「神々の古層1・久高島の年中行事[1]」
を見つけ、強い印象や感銘を受けて入手したが、
琉球弧での祭祀世界の克明な記述と写真の数々は、脳裏に刻まれ続けている。
やはり、久高島・クボー御嶽には、入口での男子禁制の掲示に、足がすくみ立ち入れなかった。
後ろ髪を引かれる思いもしていたが、今では立ち入らなくて良かったと思っている。


出会いを鮮明に記憶している比嘉康雄の写真集「神々の古層1・久高島の年中行事[1]」
から唯一のカラー写真を転載させていただく。
久高島の高名な神人(カミンチュ)・西銘シズさんの踊る「ピンヌスーヌ―」と呼ばれる円舞で、
ピンヌスーとは、鳳凰のことであり、手に神扇をかざし持ち、鳳凰の美しさを讃え舞う。
西銘シズさんは、12年ごとの祭祀「イザイホー」の最後1978年まで、4回体験され、
1989年になくなれれている。
威厳のある風貌とともに、手にする神扇は、牡丹や日輪などストレートな表現が素晴らしい!